大自然を満喫できる東京諸島には、美味しい海の幸や山の幸がたくさんあります。
その土地土地により、そこでしかいただけないご馳走を食べることも旅の醍醐味のひとつですよね。
今回はほっぺが落ちるほど美味しい、東京諸島のご当地グルメを紹介します。

利島:じょろめん
利島では仕事で子どもの面倒を見られない両親に代わり、子守を他家に依頼していました。この子守役のことを島の言葉で「ボイ」と呼び、血縁関係がなくても親戚のような親密な付き合いをしていました。小正月に、子守をしてくれた「ボイ」に子守をしてもらった子供が感謝の気持ちを込めて「じょろめん」という料理を作る習わしがあります。「じょろめん」は自然薯をすりおろし、水や塩は加えず、小麦粉を振りかけてよく練り、均一の厚さに延ばして切り分けながら茹でます。甘めのつゆと岩のりをかけたり、野菜などと共にめんつゆで煮込んでいただく「うどん」のような郷土料理です。

新島・式根島:赤いか焼きそば
新島・式根島の名産「剣先いか」は他のいかに比べると全体に形が大きく、鮮やかな赤みを帯びていることから、島では「赤いか」と呼んでいます。濃厚な甘みと旨味の味わいと、焼いても硬くならず、やわらかな身が人気のイカです。この「赤いか」に、もちもちの極太麺、新鮮な野菜そしてオリジナルの特製だれをからめて焼き上げる赤いか焼きそばは、とても香ばしく食欲がそそられ、お箸がすすみます。
お土産用に冷凍された赤いか焼きそばが売られていたり、お店によって味付けや食材などこだわりが異なるので、色々な赤いか焼きそばを楽しむことができます。

神津島:しょうゆめし
神津島では、もち米を少し加えたお米を岩のりと醤油、好みでごま油を加えて炊き上げるご飯のことを「しょうゆめし」と呼びます。各家庭それぞれの味わいあるおふくろの味は、お祝いの時などにも食べられていました。磯の香りと黒紫色の光沢がある神津島の岩のりは黒潮の恵みをたっぷりと受けているので、栄養価が高くとても美味しい岩のりです。この岩のりに香ばしい醤油ともちもちのお米とで炊きあげられた「しょうゆめし」は、一度食べたらやみつきになる郷土料理です。

三宅島:サバサンド
三宅島では豊富な海の資源に恵まれていることもあり、かつてサバは買い手がいない魚でした。しかし黒潮の流れにもまれ身が引き締まった美味しいサバを、島のみんなに食べてもらいたいという想いでサバサンドは考案されました。島のパン屋で焼かれたコッペパンに、3枚におろし甘辛く蒲焼き風にしたサバと、島の農園で採れた新鮮な野菜を一緒にサンドして特性のオニオンドレッシングをたっぷりかけた一品。気軽なジャンクフードのなかった三宅島で島民から大好評となり、観光客からも人気のご当地グルメとなりました。是非三宅島の雄大な自然を眺めながら食べ歩きしてみてはいかがでしょうか。

青ヶ島:ひんぎゃの地熱釜
島の方言で、「火の際」という意味の「ひんぎゃ」は、青ヶ島の丸山付近で地面から大量の水蒸気を吹き上げている噴気孔のことを指します。この「ひんぎゃ」は電気のない時代、青ヶ島で暖房や調理に役立っていました。今でもふれあいサウナの近くに、「ひんぎゃ」を使った地熱釜を楽しめるスポットがあります。そこでは「ひんぎゃ」で加熱された釜で、蒸し料理を楽しむことができます。
食材を持参するだけで他に費用はかかりません。じゃがいもや卵、くさやなどふかされた食材を、こちらもひんぎゃを利用して作られた青ヶ島の特産品「ひんぎゃの塩」でいただくのは格別です。

父島・母島:亀刺し・亀の煮込み
小笠原では南の島の貴重なタンパク源として、ウミガメ漁が行われ、その文化が今も根付いており、アオウミガメのお肉を食すことができます。アオウミガメの数が減らないように取り決められている捕獲ルールに沿って、島内では定食屋や居酒屋等でアオウミガメの料理が提供されています。亀刺しはきれいな赤身をしており、程よい歯ごたえでクセがなくさっぱりとした淡白な味わいのお刺身です。ショウガ醤油で食べるのが一般的です。亀の煮込みは肉と内臓を煮込み、塩や醤油などで味付けをする煮込み料理です。父島は塩味、母島は醤油味に味つけすることが多いそう。どんな味がするのか気になりますね。

どのご当地グルメも特徴があり、美味しそうで迷ってしまいますね。
東京諸島で是非、島のご馳走を味わってみて下さい。

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